看護師が知っておきたい注射の種類と特徴

看護師が患者さんに行う注射は、目的によって注射する場所が異なり、4つの種類に分けられています。

1つ目は、表皮と真皮との間に刺す皮内注射です。
薬剤の投与が目的というわけではなく、ツベルクリン反応やアレルギー反応などの検査に使用されています。限られた範囲内でのアレルギー反応を確認するため、注射した後は看護師も患者も注射部位を揉んだり圧迫したりしないように注意する必要があります。
ツベルクリン反応をチェックするのは注射してから2日後で、薬物へのアレルギーの有無をチェックするのは注射してから15分後です。

2つ目は、皮膚の下にある皮下組織に刺す皮下注射です。
インスリンやワクチンを投与する際に使用します。ゆっくりと吸収し、効果を長く持続させたい場合に適していますが、インスリンの中では早く吸収されていくものもあります。

3つ目は、静脈内に直接刺す静脈内注射です。
4種類の注射の中で最もはやく効果があらわれるため、緊急処置に使われています。大量に薬剤を投与したい時や、長く効果を持続させたい時にも適しており、たくさんの栄養や水分を補給するための点滴も静脈内注射の中の一つです。

4つ目は、皮膚の表面から最も深い、皮下脂肪の奥にある筋肉内に注射する筋肉注射です。
皮下注射だと痛みが強くなってしまうような刺激の強い薬を投与する場合に使用し、4つの注射の中で、静脈内注射に次いで2番目に利き方がはやいとされています。
おしりの中殿筋に注射することもありますが、肩の三角筋に注射することが最も多いとされています。